「宅地建物取引主任者」の名称が「宅地建物取引士」へと変更される事が決まった。来年の春から「宅地建物取引主任者」は「宅地建物取引士」と名乗る。
これに伴い宅地建物取引士の信用失墜行為の禁止について明記されたほか、必要な知識・能力の維持向上に努めることなども盛り込まれた。
その他、宅地建物取引業者は、その従業者に必要な教育を行なうよう努めることと定めたたほか、宅建業免許・宅地建物取引士登録の欠格事由に、「暴力団員等であること」が追加された。
※一部引用 http://www.re-port.net/news.php?ReportNumber=38487
さて、現在の宅地建物取引業法では不動産会社の営業に関わる人数の5人に1人以上宅地建物取引主任者が必要となっている。
現実には全く専門知識のない営業マンが最前線で不動産の仲介営業を行っているのが普通。法律上も問題は無い。
賃貸も売買も同様だが宅地建物取引業法や建築基準法、民法等を勉強せずにお客様へ物件に関する説明や取引に関する説明が出来るのだろうか。
不動産協会の役員をしていた時に耳に入ってくる消費者の苦情は、営業マンが無知である事から発生した違法行為が多かった。
もちろん宅地建物取引主任者の資格試験を受験しようと勉強している社員等は無資格とはいえ知識を持っている者も居る。
根本的に今の制度を変える必要がある。
私は名称を変更して取引主任者の意識を高める以前に現在の宅地建物取引業法を改正して欲しいと思っている。
現在宅地建物取引主任者は5人に1人以上と定められているが、5年の猶予期間を与えて3人に1人以上、更に5年の猶予期間を与えて、営業は全員有資格者に限る様にしたらどうだろか。
例えば自動車運転免許の制度。誰でもマイカーを一種運転免許で運転出来るが、バスやタクシーで人間を運ぶには二種免許が必要であり、無資格では一切営業運転出来ない。
不動産の営業も有資格者しか営業出来ないとなれば、皆が勉強し資格の取得に励む。
統計データでは平成23年3月末現在で
①不動産業者(法人・個人)の数が123,922業者
②宅地建物取引主任者の登録者総数が901,687人
③不動産業従事者数524,728人(平成26年3月末現在)
データはこちら
http://www.mlit.go.jp/common/000234767.pdf
http://www.retio.or.jp/toukei/pdf/stat_g.pdf
データから十分可能だと推測出来る。
当然厳しくなると分かれば無資格者は皆資格取得に励むのでトラブルも随分減るだろう。
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